初心者ハイキング、千葉の隠れおすすめ登山の話

娯楽旅行

30代も半ばに差し掛かり仕事も落ち着いてきた頃、ふと自分の置かれている立場を考えてみると、いつも同じ場所でご飯を食べ、同じ仲間と語らい、同じ生活をしていることに気づいた。

折角自由な時間もできたんだし、都会とは真逆のことをしてやろう!と一念発起し、検索エンジンで「大人 一人旅 おすすめ」とかけてみる。
そこに掲載されている、楽しそうな商業施設・アウトレット等。
普段なら確実に目を惹かれる魅力的な誘惑を他所に、今回の目的は”都会とは真逆のことをしてやろう!”だと再認識。
なので折角なら自然を感じよう!と決断。

改めて調べてみると、日帰り登山のおすすめに引っかかる。
そこで一番に上がったのは千葉、富津市「鋸山(のこぎりやま)」だった。

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鋸山の特徴とハイキングの準備

鋸山は東京駅から約2時間半ほど先にある、千葉県の内房の先、浜金谷駅・保谷駅の間にある標高329Mと比較的低めの山となっており、登山初心者でも登りやすい山である。
ロープウェイもあるので、山頂まで向かい気軽にハイキングとしても利用が可能。
今回は登山が目的なので乗る予定は無いがゴンドラからの景色も美しく、次回来るときは是非とも使ってみようと思う。

登山のルートも何種類もあり、じっくり楽しむのならば半日はかかるようなルートになっている。
鋸山の魅力は、山自体が”お寺”であり登山ルートが境内になっていて、様々な仏像や建物を拝めること
メインは日本寺の大仏、広場にどんと坐している姿は壮観。
そして何よりも絶景の「地獄のぞき」。
旧石切場でできた飛び出た崖の上から眺める景色は富士山も眺めることができる美しい風景だが、下を見ればスリル満点。
撮影スポットとしても人気になっているそうだ。

交通の便は比較的良く、前述の通り電車でも東京から2時間半。
車だとアクアラインを通れるため、1時間半程度と比較的都内から向かいやすい時間である。
今回は普段とは違う刺激を求めて、電車でゆっくりと向かうことにする。

時期は6月初旬、温度帯は比較的暖かくなってはきているが、向かう先は山。
準備は入念に行なっていく。
登山靴、帽子、東京は暑いが気温は冷え込む可能性があったので上着も用意、レインウェア、タオル、水筒、着替えを入れるとすぐにバックはいっぱいになった。
初心者なので準備しすぎるに越したことはないと思い込ませる。

東京駅より電車で約1時間半弱、君津駅にて内房線に乗り換えて浜金谷駅へ。
窓の外には高い空、緑が生い茂る山々が広がり、都会の喧騒を忘れさせてくれた。

鋸山登山開始から日本寺到着まで

浜金谷駅についてからいざ登山開始、まずは歩道を歩き鋸山の麓を目指す。
鋸山には大きく分けて3つのルートがあり、

難易度★  サクッと地獄のぞきコース
難易度★★ 車力道コース
難易度★★★鋸山登山家コース


になっている。
どれも鋸山の名所は楽しめるルートになっているため、初心者らしく、サクッと地獄のぞきコースで今回はチャレンジした。

時期的なのか、平日だからかはわからないが、登山道を歩いているのは親子2名と自分くらいだった。
鋸山登山口につくと車力道コースと枝分かれになる。
急勾配な階段を登っていく。何分か登っていくと一度傾斜が緩み、東京湾を望める美しい景色が広がっていた。
自然の中にいると、静かなのではなく様々な音、匂いがしていることに気づかされる、
葉の擦れ合う音、虫の声、土の匂い、空気の味、五感で自然を感じれることは、普段ブルートゥースイヤホンで音楽を聞き続け、Youtubeを見続けている典型的なスマートフォン依存症の自分にとって本当の癒しってこれか!と気付かさせてくれた。
通常のルートであればこのまま日本寺に進むのだが、どうしてもこれだけは!と
少しルートを外れて見に行ったのが石舞台、ラピュタの壁である。

鋸山の歴史、岩を切り崩してきた跡をまじまじと体感できるスポットだ。
自然のすごさも感じるが、山間の岩をここまで切り崩し資源としていた当時の人たちに尊敬が止まらない。

再びルートに戻り進んでいくと日本寺に到着する。

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百尺観音~地獄のぞき~千五百羅漢~大仏~下山

日本寺は鋸山自体に坐しているお寺であり、様々な名所が存在する。
日本寺の入り口で参拝料¥700-を支払い、進んでいく。

すぐに目を打ったのは巨大な百尺観音。百尺がどれほどのサイズかは全くわからない教養のなさを嘆きつつ、観音様を見上げる。本当に大きく、岩を切り崩して作ったであろう姿に言葉を失った。

さらに階段を登れば鋸山のメインスポットの1つ、地獄のぞきを楽しめる。
自分が到着した頃にはロープウェイから来た人たちも多数おり、写真スポットとなっていた。
地獄のぞきの写真の撮り方は、崖の先に立っているところを、少し離れた岩場から撮影する。というモノらしく海外の旅行客が1人1人で撮影していた。
折角日本の鋸山まで来たんだから、2人で撮ったほうが良いだろう!と思い、2人の写真を撮影した。
良い写真が撮れたと2人にスマートフォンを返すと何組かのカップルも撮影をお願いに来て、ちょっとしたカメラマンタイムができた。
ロープウェイから登山を楽しんでいる方は家族・カップルが多い印象だった。

地獄のぞきを堪能したら千五百羅漢道を歩く。
この後のルートには千五百羅漢という50-1mほどの羅漢がずらっと並んでいる
歩きながら見ていると、所々首のない羅漢が目立った。理由は様々あるそうだが、ある意味で歴史をそのままの状態で感じられる事はあまりない事だろう。

最後の見所はなんと言っても大仏である。道を抜けると広場になっており、奥に坐している大仏は圧巻、ルートを辿ってヘトヘトだった自分には想像の3倍大きく感じた
参拝を済ませ、広場で一息つく。景色が一望でき、ベンチもあったので少し休憩をしておにぎりを食べて簡単な昼食を済ませた。

下山には山間のルートをひたすら進み、薬師本殿の門を抜け山道を進み、鋸山を下山した。
帰りの最寄りえきは保田駅なのだが少し歩く。このルートも田畑道で登山のクールダウンとしてちょうど良い道のりだった。
海沿いを水平線を見ながら歩き、保田駅につく。

まとめ

ふと、何もグルメ等を楽しんでいないことに今更になって気づくが、今回は普段とは真逆の旅。
自然を満喫できたことが最大の収穫だった。

鋸山には別のルートも多数存在し、アクセスも簡単
シーズンでなければ比較的空いている登山道なので都会の喧騒を忘れ、自然を感じたい人にぴったりの山だった。
たっぷりとマイナスイオンを堪能し、明日からの仕事の活力となる登山であった。
できれば今度はパートナーと登ってみたいな、、、、

著者
出身:千葉、現在東京在住
学歴:成城大学卒業
職歴:現在飲食店管理部門・日本酒講師
趣味:図書館めぐり・読書・ハイキング・ランニング・自己啓発

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