いや~、朝の時間って本当に大事ですよね。
特に平日の朝、できれば静かにサクッと済ませたいところです。けど、世の中には思わぬところで爆弾が落ちることもあるんです。
そう、この話は、まさかの「バターは先か後か」というくだらないテーマで、朝6時半から壮絶な論争が巻き起こった、我が家の朝の物語です。
まずは簡単に自己紹介を。
私は結婚して20年、男の子1人と女の子1人の子供がいる会社員です。
そして、実は15年ほど義母と同居しているという、少しばかり特殊な家庭環境に身を置いています。
義母は基本的に感謝すべき存在だとは思っているんですよ、いや、本当に。
でもね、どうしても価値観が違うことってありますよね?
今回のお話も、その価値観の違いが原因で勃発した「バター論争」をご紹介します。
少しでもクスッとしていただければ、救われます。
義母との攻防、トーストが引き金?
さて、舞台は約7〜8年前に遡ります。
当時、我が家では毎朝義母が食事を作ってくれていました。そう、朝から晩まで、ありがたくお世話になっていたわけです。
いや、正直に言うと、完全に甘えちゃってたんですけどね。それに甘んじている自分がダメだなとは思いつつ、忙しさにかまけてその状況を放置していました。
でも、その日、事件が起こったのです。どうやら前の晩に義母は大好きな韓流ドラマを夜遅くまで見ていたようで、珍しく寝坊してしまったんですね。
朝の6時半頃、私はいつものように「朝ご飯が出てこないなぁ」とキッチンへ向かいました。でも、義母はまだ寝ている。これは、私が自分で朝食を用意しなければならない状況です。
朝からあまり料理をしたくない私が選んだのは、手軽にできるトーストでした。
シリアルにしようかとも思ったんですけどね、なぜかその日はトーストが食べたかったんです。今思えば、シリアルにしておけばあんな惨劇にはならなかったんですけど…。
ちなみに、私の料理スキルはと言うと、肉と野菜を炒めて市販のソースを絡めるくらいが限界の男です。トースト一つを作るのにも四苦八苦していた私が、トースターにパンを入れて、適当な時間を設定し、「チン!」と鳴ったパンを取り出しました。
パンが焼けたら、さっそくバターを塗ろうとしたその瞬間でした。キッチンの奥から、寝ぼけ眼の義母が姿を現したんです。そして、次の瞬間、義母の目が鋭く光りました。
「何やってるの!?」
一瞬、私は何が起きたのか理解できませんでした。「え、何ですか?」と戸惑いながらバターを塗り続ける私。しかし、義母の怒りは止まりません。
「それ!それよ!」と、バターを指差して義母は叫びました。
まさかの「バター後塗り」問題勃発
義母の怒りの理由、それは実に些細なものでした。
義母は「バターはトーストする前に塗るべき」という信念を持っていたのです。
彼女の中では、バターはトーストする前に塗って、そのままトーストするのが「常識」だったのです。しかも、それは私たちが同居してからの7〜8年間ずっと続けてきたことでした。
一方で、私は何も考えずにトーストを焼いてからバターを塗っていました。義母にしてみれば、これは完全に「非常識」であり、これまで築き上げてきたトースト哲学を根底から覆される行為だったのでしょう。
義母は涙目で叫びます。
「何年も作ってるのに、後塗りなんて…。そんなの聞いてないわ!」と。
いやいや、そこまで大騒ぎすることじゃないでしょ?と思いつつも、私の言い返しもよくなかったんです。
「別にどっちでもいいじゃないですか」と、軽く返してしまいました。
この一言で、義母の感情は完全に爆発。激昂しながら「あなた、トーストを分かってない!」と、バターを巡る攻防がエスカレートしていきました。
ついに家族全員が巻き込まれる
義母の大声に驚いたのか、妻と娘も寝室から飛び出してきました。
「どうしたの?」と状況を把握しようとする二人に対し、義母は泣きながら「この人、バター後塗りしてるのよ!」と訴えました。
娘はまだ小さく、妻もまだ朝のテンションが低い時間帯。そんな二人は、完全にポカンとした顔でその光景を見つめていました。
「そんなの、どっちでもいいでしょ?」と妻が言い、娘も「うるさい、寝るわ」と再びベッドに戻って行きました。
この瞬間、私はやっと一息つくことができました。もし妻や娘まで「なんでバターを後から塗るの?」なんて言い出したら、私はその場で倒れていたかもしれません。
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義母とのその後、平和を保つための対策
あの朝以来、義母との間でバター論争は再燃していません。
義母は一度感情的になっても、後を引かないタイプなので、翌日からも普通に接してくれました。しかし、私の中では一つの教訓が心に深く刻まれました。
それは、「義母が先塗り派なら、私は先塗り派」という事実です。
義母と一緒に生活する以上、彼女の信念や価値観を尊重することが、家庭内の平和を保つ秘訣だと気づかされました。
それ以降、私はトーストを作る際、必ずバターを先に塗ってからトースターに入れるようになりました。たとえ個人的にはどちらでも良いと思っていたとしても、義母にとってはそれが「正義」だからです。
ネットで調べた「バター先塗り vs 後塗り」論争
このバター論争があまりに気になった私は、後でネットで調べてみました。
すると、驚くことに「バターは先に塗るべき」という意見が意外にも多く存在していました。
理由としては、バターがパンにしっかりと染み込むため、風味が増すというもの。
また、後塗り派の意見も見つかり、こちらはパンが焼けてからバターを塗ることで、バターのフレッシュな風味を感じられるという主張でした。
結局、どちらが正しいのかは好みによるようですが、私にとっての結論は一つだけです。
それは、「義母が先塗り派なら、それが我が家の正解」ということ。
家庭内では、それぞれの価値観を尊重することが大切です。
些細なことが家庭の平和を左右する
今回のバター論争を通じて感じたことは、日常の些細なことが時に大きな波乱を巻き起こすということです。
特に、価値観の違う人との同居生活では、その些細な違いが大きな衝突に発展することもあります。
バターを先に塗るか後に塗るかなんて、本来ならどうでもいいことかもしれません。しかし、それが相手にとって重要なことであれば、尊重することが大切なのです。
私はこの事件以来、トーストだけでなく、他のことでも義母の意見や考え方をできる限り尊重するよう心がけています。それが、家庭内の平和を保つための一番の方法だからです。
皆さんも、些細なことでの家族の価値観の違いには、どうぞご注意を。
次にバターを塗るとき、ちょっとだけ考えてみてくださいね!
著者
ハンドルネーム:あっちゃん
性別:男
出身:北海道
学歴:大卒
職歴:ホテルマン・流通業・繊維関連業
趣味:ゴルフ・お酒
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