2024年がスタートしてから、能登半島地震関連のニュースを見ない日はありません。
その度に、もし自分の家が倒壊したら、と考え込んでしまいます。
最近、強く意識したのは、災害関連死です。
必死に逃げ、どうにか生き残ることができたのに、数日、数週間後、体調を崩し命を失うのはなんとも悔しいかぎりです。
その原因というのが、どうも生活環境の変化と大いに関係があるらしい。
避難するというのは、突然何の前触れもなく、住むところ、生活スタイルが変わるということです。
みんなで楽しめるお泊り会や旅行とは少々事情が違います。
頭では似たようなものだと思っていても、体にとっては知らず知らずのうちに大きなストレスになっているのかもしれません。
特に注意が必要なのは、何らかの病気を患っている人と70歳以上の高齢者。
災害が起きたら、すぐ学校、役所等に行けというのは、絶対正しいと言い切れなくなってきました。
避難には一次避難と二次避難の2種類ある
私の住んでいる家は、築40年以上の木造平屋です。
トタン製の屋根なので、重量感のある瓦屋根に比べれば、まだ気持ちマシなのかもしれませんが、それでもおそらく震度7以上の地震がくれば倒壊は免れないでしょう。
そしたら、まずどこに逃げるのか?
地区の避難場所として指定されている図書館です。
これが一次避難。
ちなみに、私は水害等による避難警告があったときでも、そこに向かったことは1度もありません。
理由は希望的観測と面倒だからです。
ご近所さんでも、実際に避難している人は高齢者や小さなお子さんがいる家庭に限られている様子。
大人だけの家庭なら、川の水が溢れるかもしれないと聞いても、まずその場を離れることはないのでしょう。
横道にそれましたが、避難所の図書館は臨時の住まい。
水道、トイレ、空調に不自由しませんが、食事、入浴、着替え等の問題が残ります。
そこにいられたとしても数週間が限度?
それまでに新しい永住先が見つかればいいのですが、住み込みを苦に感じない若者でもないかぎりまず不可能でしょう。
そこで、二次避難所です。
一例として、ホテルなどの宿泊施設、公団住宅、仮設住宅。
報道で見ていると、賃貸期間はだいたい3か月~1年。
これだけあればなんとかなりそうですが、単身高齢者の場合、そう思い通りにいくかどうか。
何よりも、生きたい、頑張りたいというモチベーションを保つのが大変そうです。
災害時の避難の判断基準
私が住んでいる地域で起こりそうな災害は、火災、風水害、震災の三つです。
ひとまず、雪やがけ崩れによる被害はありえないと思っています。
もし、火災が起きたら、脱出一択です。
消すことができないかぎり、火はどんどん燃え広がりますので、その場を離れるより仕方ありません。
風水害は程度によります。
強風で屋根が吹き飛ぶ程度であれば、しばらくブルーシートで凌げそうなので、わざわざ避難することもないでしょう。
家の中にどんどん浸水してくる水害は高さ。
とはいっても、津波のように一気に水嵩が増すこともあるので、低いからといって必ずしも安全とはかぎらず、海沿い、川沿いなどその土地柄によって変わってきそうです。
また、2階以上の建物の場合、上に逃げるか外に逃げるかで迷う。
結論、正解はなく、自己判断って感じでしょうか。
最後に震災。
台風や竜巻による風害と似たような被害になりがちですが、問題は風害と違って予想ができないことです。
時間、日にちとはいわず、せめて1か月以内にくるとわかっていれば、備えるなり退避するなりやりようはいろいろありますが、如何せん地震は急に訪れますからね。
少しでも揺れたら、即座に外に出る、机の下に潜る、ヘルメットを被るなど身の安全を確保しなければなりません。
避難するかどうか決めるのは、そのときの家屋やライフラインの被害状況次第となります。
指定避難所以外の避難方法
テレビで、車中泊をしている人を何人か見ました。
泥棒が心配だから自宅を離れたくないとのこと。
1日、2日程度なら何とか我慢できそうですが、1週間以上毎日寝泊りするとなると、何らかの病を患いそうです。例えば、エコノミークラス症候群。何時間も同じ姿勢でいると血流が悪くなり肺の静脈を詰まらせてしまうとか。
1日中ベッドで寝ていると、体のあちこちに痛みが走る感じと似たようなものでしょうか。
あるいは、農家のビニールハウスでご近所さん数人と一緒に暮らしいる人たち。
家族以外の人物との共同生活。昔は気にならなかったのですが、現在は耐えられそうにありません。
わいわいがやがや楽しめるのは最初だけ。すぐ、1人になりたいと思ってしまいそうです。
私の場合、近くにアパートやマンションがけっこうあるので、そこを借りることができればと考えていますが、もしダメなら、庭にテントとか。
トイレは仮設でも構いませんが、レンタルできなければ、大のときだけ公園や図書館あたりを頼るしかありません。
風呂は数週間入らなくても特に問題なし。食事はコンビニやドラッグストアなどどうとでもなる。
なので、避難所で寝泊まりするのは、庭も道路もめちゃくちゃでにっちもさっちもいかなくなったときにしたいです。
他、遠くに住んでいる家族や親戚、友人、同僚などのつてを利用する方法もありますが、はたして受け入れてくれるものか。また、来いといわれても、けっこう行きにくいですよね。
大きな借りとなってしまい、肩身の狭い思いをしそう。
それならまだ、自治体紹介の避難所のほうが気楽そうです。
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災害で自宅待機・避難所利用のメリット・デメリット
自宅に残るメリット
・人に気を遣わない
・盗難を防ぎやすい
・家族だけで一緒にいられる
・後片付けなど復旧がスピーディー
・不便ということを除けば、今までとそう変わらない生活を送れる
自宅に残るデメリット
・電気、水道、ガス、トイレが使えない可能性
・仮にそのまま住めたとしても、2度、3度目の地震で倒壊に巻き込まれるリスク高
・コミュニケーション不足による孤立
・通勤、通学、買い物など移動の負担
・トラブル発生時、救急車や消防車、パトカー等来てくれるのか
避難所を利用するメリット
・ひとまず、地震による死のリスクを回避
・震災関連の情報を入手しやすい
・避難している人たち同士で助け合える
・病気を発見しやすい
・最低限の衣食住を確保できる
避難所を利用するデメリット
・仮説トイレの場合、使いにくい、躊躇してしまう
・行動範囲、できることが制限される
・人が密集しているため気が休まらない、ストレスが溜まりやすい
・インフルエンザ等の感染症にかかりやすい
・運動不足などにより災害以外が原因の死亡リスクが高まる
まとめ
いずれにしろ、後悔のない選択をしたいですね。
やっぱ自宅に残ればよかったとか、いやこれなら避難所のほうがましだったかとか。
災害が起こる前に、家族と相談して決めておくべき重要事項なのでしょうが、なかなか難しそうです。
そもそも、これほど大きな災害は、そう何度も体験するものではありません。
人生100年で、多くて1、2度。
被害に1度も遭わないまま人生を終える人のほうが圧倒的に多そうです。
まさに、万が一。そのとき、どこにだれと一緒にいるのかなんて予想できるはずもなく、話し合ったことが無駄になる可能性が高そうです。
では、どうすればいいのか?
私には、臨機応変という言葉しか見つかりません。
もしくは、地震予知ができるAIの登場を期待⁉
あと今回の地震で思ったのが、耐震補強についてです。
これあまり伝えられていませんが、ここまで断層が縦横に大きくズレてしまうと、効果あったのかなと勘ぐってしまいますね。
仮に家が無事でも、道路や橋、信号機などが壊れてしまったら、そこに住むのは非常に難しくなります。
それでも、生存率が高くなるだけマシともいえますが。
もう一つ。
私はポツンと一軒家や移住に憧れていた口ですが、今回の孤立集落の現状を知ってしまうと、なんとも自分の考えの甘さに辟易してしまいます。
メリットがあれば必ずデメリットがある。
これは重々承知していたことですが、改めてこの意味の重さを実感した次第です。
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