農業バイト・パートの1日の流れ、休憩・休暇、トイレは?

羊の休憩 仕事
芝生でくつろぐ羊の親子

一家の大黒柱である農家の代表者は、朝日が昇ってから夕日が沈むまで。
家事や買い物をこなしながら農作業を行う代表者の奥さんは、だいたい9時~15時。
パートである代表者の叔母さんも似たような事情で、奥さんより1時間長い9時~16時。

そして、このアルバイト1本にしぼって働いていた私は、普通のサラリーマンとほぼ同じの8時~17時
このビジネススタイルを月曜から土曜まで、祝日があるときを除いて毎週繰り返していました。

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他の職業と同じで10時、12時、15時に休憩がある

農家の1日のスケジュール
農家の1日のスケジュールはお天気次第
  1. 8時ちょっと前、作業場に到着したら代表者に軽く挨拶をして、すぐ自分の仕事を開始
  2. 10時になったら小休憩
  3. その10分後に仕事を再開
  4. 12時00分になったら昼食
  5. 13時00分~15時00分まで仕事
  6. 再び10分間の休憩をとった後、17時まで仕事を行い、代表者に挨拶をして帰宅

ようするに、1日の労働時間は7時間40分で、休憩時間は80分でした。

労働基準法第四章の第三十四条では、
『使用者は、労働時間が6時間を超える場合においては少くとも45分、8時間を超える場合においては少くとも1時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない』
となっています。

労働基準法と比較すると、35分ほど多めに休憩をとっていたことになります。

台風でビニールハウスが吹き飛ばされるような大きなトラブルがなかったせいか、休憩がカットされる事態は1度も起きていません。
休憩はその農場で働いている人全員で、同じ場所で同じ時間にとります。

休憩中の飲み物(夏は麦茶、冬は暖かいお茶)やお菓子は、奥さんが用意してくれました。
もらってばかりでは申し訳ないので、旅行に行ったときお土産を買ってきたことが1度だけあります。

昼食の弁当は、もちろん自前です。
10分休憩はみんなで談笑して終わりとなりますが、昼休憩はみんなで食事をとった後、各自自分の好きな場所に移動して仮眠をとったり本を読んだりしてくつろぎます。

農業のアルバイトは雨が降ると休みになりやすい

農家の休暇の条件
土砂降りの雨ではビニールハウスの中での作業でも休暇の可能性が高い

農家にとって、自分の育てている野菜や果物は人間の子供と同じです。
「蒔いた種から芽が出てぬくぬくと育ってくると、傷んだり枯れたりしてないか気になって、仕事が休みの日でもビニールハウスに来ている」
と代表者は言っていました。

一方、アルバイトの私は休日出勤したことは1度もありません
はじめに結んだ契約の内容がそうなっていたから当然といえば当然なのですが、もう少し代表者の立場に立って物事を考えられなかったのかと・・・。
あらためて自分の甘さを痛感したので、やめた今でもこのときの会話はよく覚えています。

週休3日制なんて声もちらほらと聞こえてくる現代。“休みは日曜だけ”と聞くと、いかにもハードワークに見えるかもしれませんが、そうでもありません。
最大2時間ほどの残業をこなした日は、月に2、3回くらいです。

そもそも、農作業は太陽の光が地上にあたる時間帯しか行いません。照明器具を使えばできないことはないかもしれませんが、そこまでして働く必要性がないのか、電気代がもったいないのか、“夜間作業をした”という話は噂でも耳にしたことがありません。
ただ、台風などの災害の影響が心配なときは真っ暗闇でもビニールハウス等の様子を見に行くことがあるそうです。

そんな台風を含めた大雨などの悪天候のときですが、平日でも休みになりやすいです。
作業開始の1時間くらい前に、代表者から
「今日は悪いけど休んでくれ」
と電話がかかってきます。
地面がドロドロになる露地栽培と違って、ハウス栽培のビニールハウスの中に雨は入ってきません。どれだけひどい土砂降りでも作業性が極端に落ちることはないわけです。
それでも休みにするのは、育てる作物に理由があります。

農作業の一つに、摘葉(てきよう)があります。摘葉とは、葉を摘み取る作業のことです。葉を取り除いた茎のあとは、茎の中の養分等により湿り気を帯びています。
この養分は人に例えるなら血のようなもの。
天気のいい日であればすぐに乾くのですが、梅雨のようにジメジメしているとなかなか乾燥してくれません。
よって、摘葉したばかりの茎のあとは、人の傷口と同じように悪い菌に侵される確率が高くなります。

どれだけやる気があっても、肝心の売り物をダメにしては元も子もありません。
病気予防の観点から、悪天候時の作業はなるべく避けるのが農業の基本です。
また、実務可能といっても晴天より労働事故や交通事故の起こるリスクが高いことに変わりありません。
帽子のことと同様、代表者は、作業員の命を守るためにいろいろと気を遣ってくれます。

農業でアルバイトをするときのお手洗い

農家で使うトイレ
農業以外に土木や建築でもよく使われる仮設トイレ

『恵みの雨』
という言葉からわかるように、農業にとって悪天候は必ずしも悪いことばかりではありません。
雨が降ってくれるからこそ、露地栽培では散水の手間を省けます。
お米を作るための“水田”では、むしろ必須の条件と断言してもいいくらい重要なことです。

一方、ビニールハウスの中では、水耕栽培はもちろんのこと土耕栽培でも雨水はまったく使いません。
一般住宅等で行われている家庭菜園と同じように、上水道の水で作物を育てます。
作業場まで水道管を引いてあるので、水分をとったり手を洗ったりするのに不自由することはありません。

トイレですが、農家の自宅のトイレではなく、工事現場等で見られるボックス型の仮設トイレを使っていました。
働いている人の数が少ないからなのか、男女共用の便器を1台です。
雨風が直撃するビニールハウスの外に設けられているので、お世辞にも清潔とはいえません。
でも、若い女性のアルバイトも含めてみんな特に違和感なく当たり前のように利用していました。

「なぜ仮設なの?」
ということですが、おそらく、農家の自宅とビニールハウスが500m以上離れているのが原因だと思われます。
たかが用足しに、移動時間も含めて10分以上もかけるわけにはいかないでしょう。
トイレの問題は、ハイキングやキャンプでも同じことが言えますし、慣れればそれほど気になりません。

一般的に、“仮設トイレ”は“汲取トイレ”の一種です。
底に溜まったものはどうしたのかというと、代表者がバキュームカーをどこかから借りてきて自分で汲み取っていました。
専門業者に依頼することもできるのでしょうに、いやはやすごいものです。
自分でできることは全部自分でやろうという姿勢に、とても共感を覚えます。

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