彼女のドSに隠された真実:私の恋愛成長物語

恋愛・結婚
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幼い頃から続いた恋愛の「成功体験」

私は幼い頃から目立つ性格で、クラスの中でも「人気者」でした。

勉強はそこそこ、スポーツも得意な方でしたが、一番の武器は「会話のセンス」だったと思います。
とにかく周りの空気を読むのが上手く、気になる相手がいれば、それとなく距離を縮めて関心を引くのも得意でした。
気になる子を振り向かせることも簡単で、恋愛に関して自分なりの自信を持っていたのです。

そんな成功体験が続いたせいか、いつの間にか恋愛に対する理想が高くなりすぎていました。
「これぞ本物の恋愛だ」と思える相手になかなか巡り合えず、付き合ってもどこか満たされないまま終わる関係ばかり。
次第に「本気で好きになれる相手なんて、本当にいるのだろうか」とさえ思うようになっていました。

運命の出会いと心を奪われる恋

そんな私が彼女と出会ったのは、会社の同期たちと参加した合コンの場でした。
正直、いつもと同じ「お決まりの場」と思い、特に期待せずに参加していた私。
しかし、そんな私の前に現れたのが彼女でした。彼女は端正な顔立ちで、それでいて親しみやすく、話すたびに自然に笑いがあふれるような雰囲気の持ち主でした。

合コンの帰り道、私は彼女のことがどうしても頭から離れなくなっていました。生まれて初めての一目惚れ、というやつでした。
しかも彼女は、ただ見た目がいいだけでなく、話しているとリラックスできるし、心から笑える。気づけば「この子を逃したくない」と思い、私なりに必死でアピールをし、幸運にも付き合うことができました。

付き合い始めの頃は、本当に夢のような日々でした。彼女と一緒にいるだけで楽しくて、次に会うのが待ち遠しい。デートのたびに何を話しても盛り上がり、まるで初めて恋をしているような気持ちになっていました。
やっと本物の恋愛ができたんだ」と心から思っていました。

“彼女”の本性と支配される日々

しかし、交際が進むにつれ、彼女の意外な一面が少しずつ見え始めたのです。
彼女は、私の前でいつも堂々としていて、自信に満ちているように見えました。それが初めは魅力的に思えましたが、いつからか「私は彼女に従うべき」という空気が私たちの間に流れ始めていたのです。

初めて「荷物、持っておいて」と頼まれたときは、特に気にしていませんでした。しかし、その後もデートの度に荷物を持ち、食事の後は「私が会計を済ませる」と言っても頑なに彼女は譲らない。
そしていつも彼女の欲しいものを気遣い、彼女が疲れていると言えばマッサージをし、まるで「彼女を喜ばせること」だけが私の役割になっていったのです。

一度、彼女が寝坊して遅刻したことがありました。待たされることにも慣れていた私は、当然のように「やっと来たね」と笑ってみせましたが、その時の彼女の一言が強烈でした。
なんで怒らないの? 私、遅れたんだけど」と彼女が言ったのです。
その言葉にどう返せばいいのか分からず、笑って誤魔化しましたが、内心「自分はなんて情けないんだろう」と少し自己嫌悪にも陥りました。

限界を感じる瞬間と崩れる心

そんな関係が続き、彼女が私に求める「当然の行為」に対して、次第に疲労が溜まっていきました。
しかし、自分を押し殺してでも彼女を喜ばせたい、という気持ちが勝り、私はそのままの関係を続けていました。

ある日、彼女と雪の日にデートをしていた時のことです。彼女が「靴が汚れるから、なんとかして」と言ったその一言で、私は彼女をおんぶして雪のない場所まで連れて行くことに。
その時も、彼女の喜ぶ顔を見て、私は何とかこの行動に自分を納得させていましたが、心の中で「どこまで耐えればいいんだろう」と不安が募り始めていました。

決定的な出来事が訪れたのは、ある仕事の日。仕事で大きなミスをし、上司に叱責を受け、心が疲れ切っていたその夜でした。
いつも通り彼女と会った私は、少しでも癒されたいと期待していたのですが、彼女の「肩が凝ってるからマッサージして」の一言に、何も言い返せない自分が情けなくて、その場で「俺の方が疲れてるんだよ」と冷たい声を出してしまいました。
彼女は目を丸くし、無言でその場を立ち去り、私のLINEにも既読がつかないままになりました。その夜、一人の部屋に戻った私は、「自分は彼女にとって必要な存在なんだろうか」と、孤独と不安に打ちひしがれました。

転機となった一言と気づき

翌日、彼女からLINEが届きました。「18時、いつもの場所」とだけ書かれたそのメッセージ。
胸がざわつく中で指定の場所に向かうと、彼女は特に変わらない様子で現れ、会話も普通でした。
ホッとしたのも束の間、ふと彼女が「次はないよ」とボソッとつぶやいた一言に、私の中で何かが弾けました。

その夜、一人で彼女の言葉を何度も反芻し、「自分にとって彼女がどれだけ大切だったか」「彼女にとって自分は何だったのか」を考え続けました。
そして、ふと気づいたのです。私はいつしか彼女に「道具」のように扱われていることが当たり前になっていたけれど、どこかでその厳しさに依存していたのかもしれない。
彼女の無茶な要求に応え、彼女を喜ばせることで「自分は特別な存在」だと信じていた
それこそが、私にとっての「恋愛の形」だったと気づいたのです。

関係の再定義と私自身の成長

それからは、彼女との関係を続ける中で、少しずつ自分の気持ちも変化していきました。
彼女のドSな態度も私には「彼女らしさ」であり、むしろそれが私にとっての恋愛の形なのだと感じられるようになっていました。
そして、私も「尽くすだけでなく、自分の意思も少しずつ示していこう」と決意したのです。

例えば、あるデートの日、彼女が寝坊して遅れてきた時。「待ったんだけど」と少しだけ不満を口に出してみました。しかし、彼女はただ「は?」と一言返すだけで、私はすぐに「ごめん」と謝ってしまいました。
それでもその瞬間、「やっぱり彼女が最高の相手だ」と感じました。自分らしく反抗しつつも、彼女との関係を続けられることが幸せだと改めて実感しました。

こうして、私は「愛される形」ではなく、「自分が愛する形」にこだわり続けた恋愛を歩むことにしました。それぞれに合った関係の形があると信じ、少しずつ「私と彼女」という形で成長していきたいと思います。

この記事を書いた人

ワラタス
出身:大阪
学歴:大学卒
職歴:建設業
趣味:スポーツ、ジム、ビジネス、恋愛

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