老後は年金生活というもやもやとした枠組みを考えていたが、それは過酷なものだということを知った。
年金というものに頼れるような時代ではない。
一気に老後に対して不安になった。
年金という価値観
社会人になると国民年金に加入することが義務となる。
支払ってさえいれば、自分が老後を迎えたときに、それで生活できるものだと思っていた。
ところが、年金受給者は今や生活保護を申請するほどに生活が困窮しているのだという。
年金受給者を支える現役世代が減っていることからしてみれば、当然のことだろう。
年金に頼らない生活
無事に定年を迎え、年金受給者になったと仮定しても、それだけでは暮らすことができないだろう。
つまり、定年を迎えてもそれ以降の暮らしには仕事を続けるという選択が一つしかない。
仮に65歳が定年だとして、それ以降の年代の人間を雇ってくれる企業があるだろうか。
それは限りなく狭い窓口になるはずだ。
知識はもちろん、体力的な問題も飛び越える必要がある。
すると、健康であることが必ず求められるだろう。
わたしは数年前にうつ病、自律神経失調症を患った。
今も通院、投薬を続けている。
日常生活に支障はない、とは言い切れない現状であるから、ますます老後の生活に不安があるのだ。
物価高騰で削られる貯金
旅行や推し活を楽しんできた過去がある。
当時はそれでよかったのだが、今になって少々後悔している。
物価高騰の波が想像以上にひどい時代になった。
地方に住んでいることで車の所有は必須。
ガソリン価格は高いまま、車検にタイヤ交換等、メンテナンス費用は馬鹿にならない。
歩いて近くのコンビニまで行けるのはありがたいが、コンビニの中はそれこそ物価が高い。おにぎり一つ買うのでさえためらってしまう。
節約の要だったもやしですら値上がりをしてしまい、見切り品の野菜もとても見切りとは思えない価格。旬のものも農家さんが背負うコストの面からして、去年より高い値がついている。
少しでも、と貯めていた貯金を削るようになってしまった。
口座に入ってくるお金はほぼ貯金には回らなくなった。
働いても働いても、支出ばかりが大きく動くのである。
これでは楽しめるものが何もない。
光熱費もぐんと上がってしまった。
毎年、更新される猛暑・高温に体は耐えられない。クーラーを使わないという選択はできない。電気代が恐ろしいことになるのは必須だ。
あれやこれやと節約術を試みるも微々たるもの。焼け石に水かもしれない。
だが、クーラーを我慢、もしくは温度設定を厳しくしてしまえば熱中症の危険がある。
新型コロナウイルスよりも熱中症が怖いといわれるくらいだ。
熱中症はいのちの危険が高い。
電気代の節約に目くじらを立てるのはやめて、自分の体を鍛えてみようという気持ちにさせられる。
健康に生きることが老後を楽しむことになるのではないか
人生、何が起こるか分からない。
というのも、職場で若くしてパートナーを失った方がいるのだ。
定年を迎えて数年後のことだったという。持病はなく、健康そのものだったというのだが、ある日、突然心肺停止になり、その日のうちに帰らぬひととなった。
子どもさんはみんな自立しており、旅行に行くなどして第二の人生を楽しもうとしているところだった。
明日は我が身かもしれない。そう思うと恐怖すら覚えるが、もはや他人事と線引きするのもおかしな話だろう。
数十年先の老後のことを思うとお先真っ暗となる。
気休めにしかならないが、ちょっとだけ楽観的になってみよう。
今の自分のからだとこころを健康にする努力をすべきではないか。
できるだけ安い食材を買い、薄味を心がける。
夏に向けては汗をかきやすい体づくりを目指す。
暗く落ち込むことばかりを考えず、笑うようにする。
これだけでも多少は違う、と思いたい。
睡眠はきちんととり、無理なダイエットはしない。
ただ、ダイエットは今の段階ではした方が良い。何せ、学生の頃より二倍以上に体重が増えてしまったからだ。
うつ病になったときに食が極端に細くなってしまい、その反動でもりもり食べていたら、いつの間にか、といった具合だった。
中性脂肪も増えてしまい、親が糖尿病を患っているため、わたしもその予備軍である。
食生活において制限が設けられてしまうと、何を楽しみにすればよいか分からなくなる。
大好きなお菓子も実質値上げでカゴに入るものも少ない。
飲み物も自宅でティーパックの水出しですましている。
甘いものの摂り過ぎはよくないので健康にはよいが、何か物足りない。
今までどんなに贅沢な暮らしをしていたか、思い知らされる毎日だ。
まとめ
物価高騰による生活水準の見直しは、老後の生活に結びついていると考えることができている。
現在、自分自身が置かれている状況を今一度見直し、これからどう生きていくか、じっくり考えるべきだろう。
しかし、楽しみも持たなければ、こころが満たされない。
あまりお金をかけないですむような趣味を見つけていくことも必要だ。
何にせよ、年金だけで暮らしていけると思ってはいけない。
そんな時代になってしまったのだから。
著者
パンジー
出身:長崎県
学歴:高卒
職歴:農業
趣味:健康、推し活、愛犬と遊ぶ
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