Web。
正式にはWorld Wide Web(ワールドワイドウェブ)。
閲覧可能なページの集まり、テキスト。ホームページあるいはウェブサイト。
そしてライター。
火をつけるのに使う『lighter』ではなく『writer』。
ライティング(文章を書く)で収入を得ている人。仕事または職業。
二つ合わせてWebライター。
ライターには他に、コピーライター、シナリオライター、テクニカルライターなど数十種類くらいありますが、その中でもウェブサイトで使う文章の作成に特化しています。
語源は不明。
ですが、何かと比べられるWebデザイナーは、第4回改訂厚生労働省編職業分類(2011年6月)に名が出ているので、おそらくWebライターもその頃には存在?(ちなみに2022年4月公表の第5回にもWebライターの名は無し)
このWebライターになるのはとても簡単。
ランサーズやクラウドワークスのようなクラウドソーシングを利用すれば、今からでもすぐにWebライターとして活動できます。
Webライターができる仕事にはどんなものがあるの?
Webライターという職業は、文章作成の何でも屋ではないかと思っています。
トラベルライターやルポライター、記者、小説家、編集者などのように一つの働き方に絞らない。
専門職がやりたがらない小さな仕事が回ってきやすい立場。
10分や20分くらいでサクサクと済ませられる案件がけっこうあるので、学業や本業で忙しい人でも気軽に挑戦できます。
なかでも、初心者におすすめなのがアンケート。
クライアントの質問に答えるだけのこの仕事。最大の特徴は、正解不正解が特にないことでしょう。ちゃんと日本語として成立している文章を書くことができれば、まず受け取り拒否されることはありません。
この他、データ収集・整理や漫画・アニメ・ドラマの感想あたりは、プライベートにおいて書いたり話したりする機会が多く、比較的取り組みやすいと思います。
Webだからこその仕事といえばSEO(Search Engine Optimization)記事。
日本語だと検索エンジン最適化という意味になりますが、ようするにgoogleやbingなどの検索サイトで、任意のウェブサイトを上位に誘導するための文章となります。
依頼内容の一例として、「特定のキーワードをタイトルや本文に2つか3つ入れて書いて」というのがあります。
内容は二の次で、とにかくトレンドワードを盛り込んだたくさんの記事をサイトに載せて専門性を高める手法。
あまり良くない言い方をすると、使い捨て記事、ゴミ記事。
私も散々書いてきましたが、ここ数年でかなり減っている様子。
SEO対策としてあまり機能しなくなってきたのかもしれません。
ですが、Web用の記事で重要なことに変わりはなく、SEOを意識して書くことはWebライターにとって当たり前となります。
避けたほうがいい仕事として、やらせレビューやサクラ口コミ。
やったことないのに実際にやったように書いたり、本当はまずかったのに美味しかったと語ったりするなどのステルスマーケティング。
わりといい報酬でそれなりの数の仕事が出回っていましたが、クラウドソーシング側で禁止にしてからほぼ見かけなくなりました。
個人的に、苦手なのはトレンドで、書きやすいのは体験談です。
どうも芸能人のゴシップ記事みたいなのはモチベーションが上がりにくい。人の不幸を面白おかしく取り上げて飯を食うみたいな。不祥事や不倫を取り上げるのは抑止力のためもあるとわかっていても、抵抗感が伴います。
一方、自らの体験談であれば遠慮はいりません。誰かが傷つくことがないので思い切って自由に書けます。たまには過去の自分を振り返ってノスタルジックな気分になるのも悪くないです。
Webライターを始めるのに最低限必要なスキル、資格、機材
スキル
日本で働くのであれば、日本語の読み書きが人並みにできること。
これだけではないでしょうか。
文章を書くのが苦手、下手ということで敬遠する人がいますが、文章の質についてはクライアント(依頼主)が求めるルールさえ気を付ければ、そう意識しなくても大丈夫です。
私なら、その人なりの癖というかオリジナリティを重視します。文法通りのかしこまった文章だと、AIが書いたみたいで人間味がありません。
資格
年齢は18歳以上のところが多いようです。
経験は、初心者・未経験歓迎の案件はいくらでもあるし、一つでも仕事をこなせば経験者といえなくもないのでそれほど気にする必要はないでしょう。
性別は当然不問。
学歴や職歴は仕事の中身次第ですね。医療関係の記事なら、医師、看護師、薬剤師が俄然有利。食べ物などの口コミなら、どこの学校を出たとかどこで働いていたとか全く関係ありませんし。
WEBライティング技能検定のような民間資格を取ってないからといって何か損している感じはしません。そもそも、こういうのを応募条件に加えているクライアントは見たことがありません。
機材
このサイトを見ているということは、パソコン、タブレット、スマホのいずれかを持っていて、且つインターネットを使える環境が整っていると言っているようなものだし。
連絡に必要不可欠なメールアドレスや、報酬を振り込ませるための銀行口座の一つや二つも当然備わっていることでしょう。
ワードなどの文章作成ソフトはあるにこしたことはないのですが、納品箇所に直接入力することもできるし、どうしても必要というほどのものではありません。
Webライターに仕事を紹介するクラウドソーシングの特徴
Webライターの求人を見ると、契約内容は業務委託が多いですね。正社員やバイトのような雇用契約ではなく。企業と直接やりとりするほうが手数料はかからず収入を増やしやすいですが、勤務時間や作業件数などの縛りがいろいろありそうです。
本業ではなく副業でWebライターを行うなら、やはりクラウドソーシングがベストだと思います。
さて、そのクラウドソーシングですが、アウトソーシングと名前が似ているため、派遣会社で働いたことのある人ならなんとなくやっていることのイメージが湧くのではないでしょうか。
クラウドソーシングサービスのベースは、求職者と求人者の仲介。
働きたい人と、働き手を探す人を結びつける役割。
仕事の紹介に特化したハローワークや求人サイトともほぼ同じですね。
アウトソーシングは派遣元(求職者)と派遣先(求人者)、下請け(求職者)と元請け(求人者)のように企業間で契約を結ぶのが一般的です。働きたい人は労働者として、派遣会社や請負会社と雇用契約を交わします。
一方、クラウドソーシングは受注者(求職者)と発注者(求人者)。どちらも、個人・法人の両方ありえます。個人の場合、事業主として、受注者や発注者と業務委託契約を交わします。
契約は1件ごと。数分で終わるものもあれば、数か月かかるものもあります。
クラウドソーシングサイトでは、受発注から契約、連絡、納品、決済まですべてサポートしてくれます。
作業場はウェブサイト。アウトソーシングと違い、出勤する必要はありません。発注者と直接会うこともなければ本名を知られることもないです。
一つの案件が終わればそれっきり。もちろん、継続的に依頼を受けることもできますが。始めやすく、縁を切りやすい。
自分の都合のいいタイミングで好きなだけ働けて、いくらでも稼げるチャンスが広がっています。
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Webライターの収入は作業スピードで変わる?
記事を書く仕事の場合、文字単価で決めることが多いです。
Webライターの相場は、1文字0.1~2円。
1000文字の記事を一つ、1文字1円でという依頼の場合、この仕事で得られる収入は1000円となります。
国が定める最低賃金制度では、労働者の最低賃金を時給1000円くらいとしています。
この数字を基準に考えると、1000文字1000円の仕事を引き受けた場合、1時間くらいで完了したいところです。
しかし、2時間、3時間かかることだってあるかもしれません。そうなると、時給500円、333円と下がってしまいます。
Webライターの収入は、仕事の難易度や個人のスキルにより大きく変動するのです。
とまあ、この点においてはどの職業でも同じでしょう。
特別な技術や資格を持っていれば給与のいい仕事にありつけるし、何もなければ低賃金で働く羽目になります。
ただ、先ほども言ったように、Webライターの報酬の多くは、時間ではなく固定です。
不良品や納期遅れなど特別な事情でもない限り、金額が引き下げられることはありません。
また、応募のハードルは他の職種よりも低めです。
ライター経験がない中卒でも申し込める、文字単価のいい案件はたくさんあります。
ようは、書ければいい、速ければいい。
成果主義や実力主義に近い職業です。
1分間に200文字以上のタイピングスピードなら、文章を考える時間も含め、1000文字の案件を30分で終えること(1文字1円だと時給2000円相当)だって決して不可能ではないでしょう。
Webライターの行き着く先
Webライターとして記事を何百、何千と書き続けると、お金と引き換えに手放してしまうことが惜しくなってきます。
自らが苦労して書いた記事を第三者に納品するのは、著作権を放棄するのと同じです。
譲ったら最後、もう2度とその記事を使うことはできません。
1000円で引き受けた記事が、本当は2000円以上の価値があるとしたらどうでしょう。
なんとなく損した気分になりませんか。
そして、自分のブログを作り、そこに自分で書いた記事を載せてみたらと。
ここで記事を使いこなす難しさを知るわけでして。
一つの記事で100円稼げればまだいいほう。10円もいかないと、けっこうガックリします。
それと同時に、1文字1円で依頼することのすごさとありがたみをつくづく実感したものです。
Webライターの行き着く先は、小説家、翻訳家、記者など一つの専門に特化したライターだけとは限りません。
ウェブサイトの運営と文章作成の両方をこなすアフィリエイターやブロガーになるという方法もあります。
アフィリエイター
主にアフィリエイト(affiliate)広告で収入を得ている人。
この広告は、成果報酬型と呼ばれ、自分のウェブサイトから商品が売れて、はじめて利益が発生します。
ただ記事を見てもらうだけではダメ。そこから広告をクリックしてもらい、さらにその先のウェブサイトから商品を買ってもらわなければなりません。
利益を得るまで3段階の壁。
特に最後の壁が分厚く、10クリックのうち1個売れればいいほうでしょう。
アフィリエイターは、とにかく商品やサービスを紹介しないことには何も始まりません。
サイトの種類は、ブログよりもECサイトに近いです。
ブロガー
無料のブログ作成サービス『Blogger』と名前が同じでちょっと紛らわしいですが、主にブログで収入を得ている人のこと。その日に起きた出来事や感想を記すだけでお金を稼げるかと思うと、子供の頃もっと日記をつける習慣をつけておけばよかったと後悔しています。
このブログですが、アフィリエイト広告を貼ることができます。でも、アフィリエイターと呼んでしまうのはちょっと違う気がします。
ブログの目的はあくまで記録。自分の過去を振り返りたいときや誰かに知ってほしいときに使用するもので、何かを売るために作るものではありません。少なくとも表向きは。
ですから、本来アフィリエイトには不向きで、ブログではアドセンス広告を貼るケースが多いです。
以前のアドセンスはクリック報酬型でしたが、今はインプレッション報酬型となっています。商品を買ってもらうこと、広告をクリックしてもらうことは二の次で、多くの人にたくさんの広告を見てもらうことが何よりも重要。PV数の多い記事ほど大きな利益をもたらします。
Webライターに向いている人、向いてない人というのは特にないように思います。
始めるのが簡単なら、辞めるのも簡単で、いつでもどこでもすぐに再開できます。
プラスはあっても、やって損ということはないはずです。
理想的な副業かつ在宅ワークの一つとして、考えてみてはいかがでしょうか。
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