気づけば社会人11年目に突入しました。
入社した頃は、まさか10年も同じ会社で働くことになるとは思ってもいませんでした。
何度も辞めたいと思いましたし、逃げ出したくなるような日もありました。
それでも今、こうして続けてこられたのは、周囲に支えてくれる人たちがいたからです。
そして、自分なりに「働くこと」や「人を育てること」と向き合い続けてきた結果だと思っています。
今回は、10年間の経験を振り返りながら、社会人としての成長や、教育の難しさについて、今の率直な想いを綴っていきます。
退職は何度も考えた。教育の難しさ、店長としての重責
現在、私は飲食店で店長として働いています。
店長に任命されたのは入社2年目のことでした。
正直に言えば、当時の自分には店を任される準備ができていたとは思えませんでした。
右も左も分からず、何をすればいいかも分からない状態。
それでも「期待されているから頑張らなきゃ」と自分を奮い立たせ、がむしゃらに動いていました。
教育に関しても、最初は本当に未熟でした。
「なんでできないんだろう」
「自分がこんなにやっているのに」
と、相手にばかり原因を求めていました。
今振り返ると、かなり自己中心的な考え方だったと思います。
当時は、少しでも早く一人前の店長になりたくて、周りのベテラン店長に追いつこうと必死でした。
焦りやプレッシャーばかりが募り、思うように結果が出せず、空回りばかりしていました。
何度も「もう辞めたい」と思いました。
「無理です」と言ってしまいたかった日もありました。
でも、性格的に弱音を吐くのが苦手で、結局言えないまま翌日も出勤していました。
そんな時、支えてくれたのは周囲の仲間たちでした。
直属の上司が何気ない一言で励ましてくれたり、後輩が笑いながら「店長、大丈夫ですか?」と
声をかけてくれたり。
自分の未熟さを受け止めてくれる人がいたことが、何より救いでした。
不甲斐ない店長だったかもしれませんが、だからこそ、人の支えのありがたみを実感することができました。
気づけば10年、同じ会社で働いていた
ふと気がつけば、もう10年も同じ会社で働いていました。
社会人としては11年目、店長としては9年目になります。
入社当初は、数年働いて他の道に進むことも考えていました。
それが、いまでは店舗運営に深く関わり、スタッフの育成にも責任を持つ立場となっています。
あのとき辞めなくて本当に良かったと、今は心から思います。
辞めずに続けたからこそ得られた経験や、人とのつながりがあります。
一歩一歩、小さな歩幅でも前に進んできたことで、少しずつ信頼されるようになりました。
いつの間にか、部下に囲まれ、頼られる存在になっていました。
上司からも「任せて大丈夫」と言ってもらえるようになりました。
自分ではあまり成長を感じていなかったのですが、今振り返ってみると、確かに積み上げてきたものがあると実感しています。
10年前と今の「教育」の違い。育てることの難しさと面白さ
10年の中で最も大きく変化を感じているのは、「教育のあり方」です。
10年前と今では、教える側と教わる側の「当たり前」がまったく違っています。
当時は、「見て覚える」「背中で語る」といったスタイルが主流でした。
指導する側が正しく、教えられる側がとにかく我慢してついてくるのが当たり前だったように思います。
しかし、今の時代は違います。
・しっかりと説明すること
・相手に納得してもらうこと
・価値観の違いを認めること
・一人ひとりのペースに合わせること
こうした姿勢が求められのではないでしょうか?
いわゆる「Z世代」と呼ばれる若い世代は、情報を自分で取捨選択する力を持っています。
だからこそ、納得できないことには動かない。
これは一見「わがまま」に映るかもしれませんが、裏を返せば「筋の通った指導」ができれば、非常に大きな力を発揮する世代でもあります。
教育者側もまた、時代に合わせてアップデートしていくことが必要です。
「自分のやり方はこうだから」と押しつけるのではなく、自分の価値観を見直し、相手にとって伝わりやすい言葉で関わることが大切だと感じています。
もちろん、簡単なことではありません。
相手の性格、状況、気持ちに合わせて伝えるのは、根気も時間もかかります。
でも、それができたとき、相手が変わり、成長していく姿を見るのは、本当に嬉しいものです。
最後に:働くことに悩むあなたへ
働くこと、人を育てることには、正解がありません。
どんなに経験を積んでも、日々悩みますし、迷います。
でも、少しずつでも前に進んでいけば、ある日気づくはずです。
「自分、けっこうやれてるかもしれない」と。
私自身、何度も辞めたいと思いました。
でも、続けてきたからこそ得られたものがたくさんあります。
人とのつながり、成長の喜び、そして今の自分。
これから先も、悩むことはあるでしょう。
けれど、自分らしく、誠実に向き合っていれば、きっと道は開けていきます。
働くことに悩んでいるあなたも、今はつらいかもしれませんが、どうかあきらめずに、自分の歩幅で進んでください。
その先に、あなたにしか見えない景色が待っているかもしれません。
なーた
出身:愛知
学歴:大卒
職歴:飲食業のみ
趣味:筋トレ、美味しい飲食店探し
コメント