2023年、ある平日の夕方6時過ぎ。
なんとなくテレビを見ながらキーボードを叩いていると、自宅の固定電話機からプルルルルという音色が。
その音に促されるように左手で受話器をとると、なんと相手は警察官を名乗る人物⁉
遺失届とか交通違反とか、何一つ身に覚えがない状態で、こんなのが突然来たら怖くて、焦りますよね。
なんだ?どうした?と。
まあ、私の場合、これは初めての体験ではなく、3度目です。
最初は二十数年前。「父親が車の事故で相手と揉めている」とかなんとか(昔過ぎて記憶が曖昧)。
次は偽物。「詐欺グループの帳簿に父親の名前が載っている」とかニュース等でたまに耳にするフレーズ。
そして今回は、「父親が交番に来て自転車がなくなったと言っている」との話でした。
警察から電話が来たらまず確認すべきこと
当然、警察官を名乗る人物の真偽です。
偽物であれば、100%詐欺師なので電話を切ってこの話は終了となりますが、本物の場合、無視、放置はしないほうがいいでしょう。
そして、その真偽は相手の電話番号で判断します。
『ナンバーディスプレイ』
たとえ有料でも、加入して心底よかったー。
これにより、詐欺はもちろんのこと悪質な営業系の見極めも随分しやすくなりました。
あくまで私の予想ですが、警察官が自分の又は警察から預かっている携帯電話を使って、一般人の家に電話をかけるようなことはないと思っています。
なぜなら、これだと詐欺を疑われ言葉を信じてもらえない可能性がありますからね。
実際、うちにかかってきた電話は番号の先頭に市外局番がついている固定電話番号でした。
あとは、この番号をgoogle等の検索サイトに打ち込むだけで、警察官かどうかの真偽はすぐ判明します。
警察官との通話内容
第一声は、
「S警察署T交番のKですが、Aさんのお宅でしょうか」
こんな感じです。
ちなみに、真偽を確定したのは通話後ですが、この時点で市外局番と相手の話す内容で、本物だろうという推測はある程度立てていました。
さっそく本題。
父親が「ドラッグストアに停めていた自転車がなくなった」と言っているらしいのです。
すぐ、勘違いだとわかりました。
なぜなら、父親は自転車ではなく徒歩で買い物に出かけたからです。
なので、私は警察官に、「父の認知機能が少々衰えていること」「自転車は自宅にある」ことの2点を伝えました。
これで一件落着。
その後、「交番にお迎えになりますか?」と聞かれたので、「いえ、父親に1人で帰るように伝えてください」と答えて電話を切りました。
通話時間は3分もかかってないと思います。
警察官が直接自宅に来ることもある
完全に油断していました。
まさか、警察官が父親に付き添って我が家まで歩いて来るとは。
交番と私の家との距離は数百mです。
もし、数km離れていたら、パトカーで送ってくれたのでしょうか?
外は暗かったので、その様子を近所の人に見られてはいないと思いますが、迎えに行かなかったのは、いやはや失敗でしたね。
ただ、それならそうと、電話で「送っていきます」の一言くらいあってもよさそうですが。
おかげで、電話と自宅訪問の二重、驚かされるはめになりました。
しかも、警察官はただ送っただけではありません。
私に、何度も何度も注意するよう念を押してきました。
その理由は、高齢者の行方不明による死亡事故が増えているからです。
私もまったく考えていないわけではありませんが、うちの父親の場合、そこまでひどくはないだろうと自信を持っていたのです。
実際、1人で外出して帰宅できなかったことは今までに1度もありません。
多少記憶力が衰えているものの、食事、入浴、トイレに支障はなく、郵便局、床屋、歯医者などへは1人で行き1人で帰ってきています。
なので、警察に迷惑をかけた後でも、父に対する方針は特に変えていません。
今回は、たまたま起きた父親のミス、勘違い。
別に、車を運転しているわけじゃないですから、これをきっかけに、外出禁止にしたり、常に付き添ったりするようなことはしたくないのです。
そんなことをしたら、委縮し家に引きこもり、ますます認知機能の低下が進みそうです。
警察官に伝えることになる個人情報
知らない人から電話がかかってきたら、
「なんでうちの番号を知っているの?」
と思いますよね。
今回のケースでは、父親が教えたからです。
この他、住所、誕生日、家族構成も伝えていたようで、警察官が自宅に来たとき持っていたメモ書きに記されていました。
そして、私に対しては、名前、誕生日の他に職業、携帯電話の番号まで聞いてきました。
携帯は、また似たようなことがあり固定電話が繋がらなかったときの、万が一のためだそうです。
誕生日は年齢を知るため必要なのはわかりますが、職業まで聞く必要あるかなあ、という感じです。
拒否するとなんか変な風に誤解されそうなので、多少不安ながらも、正直に話をしました。
そんなこともあり、警察官が帰った後、いろいろ考えてしまいました。
自宅に来たのは、私が電話で伝えたことが本当に正しいか確認するため?
自転車の有無、家族構成、家の所在のほか、虐待、放置などの事件性まで。
オレオレ詐欺だけじゃなく、警察官の不祥事の話もちらほら聞きますので、本物だからといって警察官の言葉を一から百まで鵜吞みにするのは少々危険な気もします。
警察から電話がかかってきたときの注意点
・詐欺を疑う
・5W1Hの確認
最低でもこの2点は、普段から頭に入れておきたいところです。
詐欺については、さきほどいった通り、ナンバーディスプレイさえ導入していれば、さほど問題ないでしょう。
もし入れてないのであれば、1度電話を切って自宅近くの警察の公式HP等に掲載されている電話番号にかけなおすか、警察署なり交番なりに直接出向くかして、本物か偽物か確認するしかありません。
5W1Hとは、Who(だれが)、When(いつ)、Where(どこで)、What(なにを)、Why(なぜ)、How(どのように)という意味。
話の上手な警察官ならいいのですが、話の苦手な警察官の場合、いずれかの情報が抜け落ちている可能性があります。
不足しているのなら、正確な対応をとるためにもきちんとこちらから確かめておきたいところです。
なんにしても、慌てず急がず、落ち着いた行動をとること。
そして、少しでも不安なら、自分1人でなんとかしようとせず、家族や友人などに相談してから対応するのが大切かと思います。
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